sannigoのアラ還日記

アラ還女sannigo(さんご)の穏やかな毎日を記録しています。

「おまえも死ぬぞ 釈尊」 岐阜県願蓮寺の掲示板より

こんにちは、sannigo(さんご)です。

今日は朝方冷え込んでいましたがお昼くらいにはだいぶ暖かくなり過ごしやすいです。夜遅くから雨になるようで明日から土曜まで天気が悪そうです。

昨日の野村克也さんの訃報を聞いて監督としての「ID野球」とか「野村再生工場」と言われる手腕を思い出していました。同時にやっぱり奥さんの野村沙知代さんのお顔が浮かびます。ご冥福をお祈りします。

 

アラカンな年齢にもなると、昭和のテレビで活躍していた俳優さんやコメディアンさん、スポーツ関係のみなさまなど馴染みのある方たちの訃報を聞くことも増えてきました。なんとなくあちらの世界が1歩ずつ近づいていることを感じて寂しいもんです。

 

今朝の中日新聞でー今どき「お寺の掲示板」ーという記事を見つけまして興味深かったので書いてみようと思います。

 

「おまえも死ぬぞ 釈尊」 岐阜県願蓮寺の掲示板より [イラストACより]

 

 

今どき「お寺の掲示板」ー江田 智昭ー

 

「おまえも死ぬぞ 釈尊」

 

「お前も死ぬぞ 釈尊」
岐阜県願蓮寺の掲示板より

この言葉、どこかで聞いたことありませんか?よく覚えていないけど・・・なんだったかしら?

この言葉は2018年7月に「輝け!お寺の掲示板大賞」に投稿された一文です。

 

この言葉が「輝け!お寺の掲示板大賞」に応募されたときをきっかけに、ほとんど投稿がなかったこの「輝け!お寺の掲示板大賞」の流れが大きく変わったようです。この作品に対して「非常に大きなショックを受けた」というコメントが多くネット上でその写真が拡散されました。

この言葉は仏教の「諸行無常」に教えを説く作品なのです。でも、「お前も死ぬぞ」という直接的な言葉が多くの人々の心に刺さったんですね。

それはびっくりしますよね。それまでは、その掲示板には「法要行事の日程や案内が貼られていたことでしょうにいきなり死ぬぞ!ですから。何の気なしに覗いて「お前も死ぬぞ」を見つけたら「なにっ!?」ってなりますもの。

昔からこの掲示板を使って仏教的な言葉を張り出して布教を行っていたようです。それが「掲示伝道」と呼ばれてきたんですね。

 

掲示板というのは長い文章を書くことができないので、いかに短い言葉で教えを伝えるかが勝負なんですって。「掲示伝道」に力を入れることで、短く簡潔に教えを伝える能力が鍛えられるそうです。

 

現代人は長い文章を読むことが苦手!故に「掲示伝道」は時代遅れではなく実は、時代に合った伝道方法とも言えそうです。確かに最近日本人の文章の理解能力が低いと言われています。

本を読まずにスマホばかり見ているので、小さい画面に「簡潔に示される文章」の方が私も好きです。ただ老眼ということもありますが…。

お寺の門前に設置されている掲示板。まずそのお寺に行かなくては見られません。だってお寺にめったに行きませんもの。

そこに張り出されている文言を立ち止まって読んだことがあるという方は、実はそんなにいないのではないでしょうか?そうなんです。お寺にあんまり行かない「お寺離れ」がすすんでいます。私も初詣とたまにある法事くらいしか行かないです。

 

「輝け!お寺の掲示板大賞」を企画した理由

 

「輝け!お寺の掲示板大賞」を企画した江田僧侶がなぜ企画したかというと「ふたつの大きな理由がある」とおっしゃっています。

 

ひとつは「お寺離れ」昔と比べるとお参りに人数が減ってきている。お寺の中に入ってくる人は減ってもおそらく門前を通る人の数は昔も今も大きく変わらない。お寺の掲示板は「お寺の世界」と「外の世界」のまさに境界にあたるため、それを用いてお寺に興味を持ってもらいたいと思ったとのことです。

そしてもうひとつが「SNSの活用」若い人を中心に多くの人が利用するSNSで仏教の教えが載ることはほとんどない。ツイッターやインスタグラムで「お寺の掲示板大賞」を開催すればSNSでお寺の掲示板の写真を通じて仏教に関心を持つきっかけになるのではないかと考えたそうです。

「お前も死ぬぞ 釈尊」からの流れで「お寺の掲示板大賞」も今は知らない人がいないであろうほどの人気です。今までに2回開催、1,500以上の投稿があったそうです。

掲示板の企画をされた江田僧侶が個人的に好きな掲示板が掲載されてます。

 

・一昨年の投稿作品で
「人の悪口はうそでも面白いが自分の悪口はほんとでも腹が立つ」愛媛県の龍沢寺

 

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やばい!私自身が本当にそのとおりの人間だ!自分の事を悪く言うやつは許せん。人の悪口を大口開けて笑ってるときがある。反省!反省!


・昨年の作品
「隣のレジは早い。」東京都延立寺


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やばい!私スーパーでいつもウロウロしている。それもレジ前で!どのレジが早いかな?なんて前の人のカゴの中の買い物点数までチェックしている時がある。恐ろし過ぎです私の行動。反省!反省!

 

最初の作品は、「自分の性格悪い部分を見たくないという真理」あとの作品は、「他社と比較することによって苦しみが発生するメカニズム」を表しているんです。自分に置き換えてみても、とても共感できます。

 

これって共感するもの?人間の抱える煩悩をズバッと短い言葉で言われるとハッとするしドキッとするし、なんとなく刺さります。

一番「掲示伝道」に力を入れてると思われるお寺さんは?


『超覚寺』の掲示板で二年連続「お寺の掲示板大賞」で入賞しています。

・一昨年の受賞作
「行き先をググれば行き方がわかる。往き先を念ずれば行き方がわかる。」

なるほど!最近の言葉を取り入れてます。

 

「お寺の掲示板大賞」著者

 

「お寺の掲示板大賞」を企画されて記事も書かれているのは、江田 智昭さんで福岡県生まれ。浄土真宗本願寺派僧侶。早稲田大第一文学部東洋哲学専修卒。


ドイツ・デュッセルドルフのドイツ恵光寺でヨーロッパ開教に6年間携わった後、2017年より仏教伝道協会に勤務。著書には・「お寺の掲示板」(新潮社)・「お寺の深~いお言葉」(ダイヤモンド・オンライン)があります。

 

お寺の掲示板

お寺の掲示板

  • 作者:江田智昭
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2019/09/26
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

 

お墓について


「お墓」と言えば、今ではどこのお寺も「跡取りがいない」とか「住職が高齢で病気がち」とかの問題が山積みのようです。

最近はお寺さんの問題だけでなく、檀家も減っているし、それぞれのお宅でも墓守りする人がいないという理由で「墓じまい」をする方も増えているとマスコミやワイドショーでも話題になっています。


特に私のように家族なし、子無し、金無し、のおひとりさまは「墓守り」してくれる人なんて夢のまた夢ということで「樹木葬」「納骨堂」を選ぶ人が増えているようです。

「納骨堂」にしても「ロッカー式」に位牌を安置できるタイプや「仏壇式」などとさまざまなタイプがあります。「自動搬送式」で施設内部に数百、数千の遺骨箱を収納して、墓参者が参拝ブースでカードなどを読み込ませると、目の前に遺骨箱が自動で届く仕組みのものまであります。


悪い言い方をすれば、立体駐車場?回る寿司屋?みたいな感じでしょうか。それでも、「子どもが居ない」とか「子どもが居ても、子どもには面倒なお寺との付き合いはさせたくない」といった要望に応じられるものが「納骨堂」「樹木葬」などの永代供養だけだから仕方ないんですよね。すいません。少しお寺から話が逸れました。

 

まとめ

 

やはり「お寺の掲示板」のように『気づき』って大切ですね。このごろはお寺にお参りする人が減ってしまった。そこで終わらずに「でも門前を通る人々の数は変わらない」ということに気づき、「それならお寺の掲示板を使ってお寺の中とお寺の外をつないでみよう!」という行動に結びついていきます。

 

SNSを通じて「お寺の掲示板」の写真から、若者にもお寺に興味を持ってもらおう?と始めたことが、実際にSNSでは拡散されるようになるのですから。今では「お寺の掲示板」に興味を持った若者はかなり増えているようです。

 

今後、ますます高齢化が進みます。あと5年で『2025年問題」がやってきます。大きく時代が変わろうとする時にこそ、お寺の存在が必要になってくるような気がします。

ただ必要とされる「お寺」はこれまでの「お寺」とは、だいぶ形は変わっていく気がしますが…。

 

団塊世代(1947年・昭和22年生まれ~1949年・昭和24年生まれ)のみなさまが75歳以上(後期高齢者)になる2025年以降。後期高齢者は2200万人、4人に1人が75歳以上という超高齢社会になってどんな暮らしが待っているのか?高齢者自身も初めて迎える高齢での生活ですし、その高齢者とともに暮らしていく、もしくは介護していく若者も初めての経験です。

 

きっとそんな時にこそ「お寺」へ助けや学び、生き方などを求めて「お寺」へ足を運ぶ人たちが増えるのではないでしょうか?

 

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最後までお読みいただき、ありがとうございます。

では、またです。

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