こんにちは(さんご)です。
今回は映画「君は月夜に光り輝く」の感想です。2019年、電撃小説大賞を受賞した佐野徹夜の同名デビュー小説を永野芽郁と北村匠海のW主演で制作された映画です。監督は「君の膵臓を食べたい」の月川翔監督。
きっと雰囲気は「キミスイ」に似ているのだろうと予想していました。ちょうど「キミスイ」 が8月4日(金)に民法の地上波「日本テレビ」で放送されたのでご覧になられた方も多いのでは?
「キミスイ」で感動して泣いちゃった!なんていう方なら、ぜったいに気に入る映画だと思います。(8月7日追記しました)
主人公はこの「君は月夜に光り輝く」でも病気に苦しんでいます。病気の名前は「発光病」
この病気は、細胞の異常によって皮膚が発光する病気で死が近づくにつれて光が強くなり、成人するまで生存した者がいないというかなり重い病気です。
「君は月夜に光り輝く」でも、「キミスイ」で感じた、本来の「人」というのはこの”僕”のような佇まいで相手を深く思いやり、相手を認めて生きていくのが正しいのだろうなみたいな感触を味わいたくて観ることにしました。
「君は月夜に光り輝く」は、多分若者には「キミツキ」と呼ばれている映画ですよね。
最近はなんでも略して言ってしまう風潮で、なかなか馴染めないのですが時代に置いてきぼりされないようにがんばっているアラカンです。
そして北村匠海くんといえば思い出すのは「君の膵臓を食べたい」(これはキミスイ)
住野よるの小説を映画化した作品で、膵臓(すいぞう)の病を患う女子高校生と同級生の“僕”の交流を、現在と過去の時間軸を交差させて描かれていました。
この映画を見ての記憶が、実は”僕”の北村君しかないんです。誰が主人公の役を演じていたのかも思い出せないほど、北村くんの静かに人を思いやる姿がとても自然で。
本来の「人」というのはこういう佇まいで生きていくのが正しいのだろうな、と心から感じさせてくれた北村君に興味津々でずっと”僕”を中心に観てしまったようです。
この時の北村君と「キミツキ」での北村君。その差に注目して、今回はWOWOWでの放送で観ることができました。
では、さっそく映画.comの解説から始めましょう。
映画「君は月夜に光り輝く」
映画.comの評価
☆3.5
解説
電撃小説大賞を受賞した佐野徹夜の同名デビュー小説を永野芽郁と北村匠海のW主演、「君の膵臓をたべたい」の月川翔監督のメガホンで映画化。
高校生の岡田卓也が出会った同級生の渡良瀬まみずは、不治の病である発光病で入院生活を送っていた。
細胞の異常によって皮膚が発光するその病気は、死が近づくにつれて光が強くなり、成人するまで生存した者はいない。
卓也は、病院から外出が許されないまみずに代わり、彼女の願いを実行し、その感想を彼女に伝える「代行体験」を始め、まみずは卓也との代行体験を通し、人生の楽しみを覚える。
次第に2人の距離は縮まっていくが、卓也とまみずは避けることができない死の恐怖に襲われる。
まみず役を永野、卓也役を北村がそれぞれ演じる。
2019年製作/101分/G/日本
配給:東宝
<スタッフ>
監督
月川翔
原作
佐野徹夜
脚本
月川翔
<キャスト>
渡良瀬まみず :永野芽郁
岡田卓也 :北村匠海
香山彰 :甲斐翔真
岡田鳴子 :松本穂香
平林リコ :今田美桜
岡崎(看護師) :優香
渡良瀬律(まみずの母):生田智子
岡田恭子(卓也の母) :長谷川京子
深見真(まみずの父) :及川光博
原作:
※発光病:未だ解明されていない不治の病で有効な治療手段はない。
わたしの勝手なあらすじと感想
わたしの勝手な評価
☆4.2
まだ会ったことのないまみず(永野芽郁)に、なりゆきでクラスを代表して卓也(北村匠海)が、お見舞いの寄せ書きの色紙を届けるところから話は始まります。
この時点で、発光病とは細胞異常により皮膚が発光する病で、死が近づくほどその光が強くなる。発光病患者は成人になるまで生存できない。という語りで、まみずの病名と病状を知ることが観ているものにもはっきり伝えられるので、すでに私も「この人死んじゃうんだ」と思いながら観ていきます。
寄せ書きを届けてくれた卓也にまみずは、「私っていつ死ねるのかな?去年余命1年と言われそのまんま普通に生きている」と、とても素直に話していて初対面なのにそこまで話すってありえない。
しかも余命幾ばくもないまみずなのにすごく元気そうに見えるのは、実はすごく孤独なのだろうと察することができます。。
ふたりの距離は少しずつ近づき、まみずのやりたいことを代わりに卓也が一つずつ体験していくという「代行体験」が始まります。
卓也は遊園地でキャラクターのカチューシャを頭につけてジェットコースターに乗って、かなり大きいパフェを食べるというまみずの願いをひとつ実行します。
これって男の子にはなかなかできない行動だと思うんだけど、それを楽しそうにひとりで実行していく卓也君はすごい!というか人間力が高すぎ。
卓也が「代行実行」のようすを、まみずに写真なんかを見せながら伝えているときのまみずの表情がすごく楽しそうでキラキラしていて病気のことも一瞬は忘れてしまえてたらいいなと。
ただ、病気を持ち余命を宣告されている人にとって、望んでいることが達成すればするほど、人生が楽しいと感じれば感じるほど、死に近づいているような恐怖も大きくなっていったのかもしれません。
これらのセリフが悲しすぎて…。
こっちきて
(頭を引き寄せる)
まだちゃんと鳴っているよね
うんちゃんと聞こえる
苦しいよ
心が苦しいよ
想像してみて
好きな人が死んだらつらいよ
しんどいよ
一生忘れられないよ
だからやめよう
もう
ここでやめよう
うるさい!
辛くてしんどくていい。
好きなんだ
そんなの困る
なんで?
私も卓也くんのこと好きだから
実は卓也のお姉さんは発光病の彼と付き合っていたのですが、交通事故で亡くなっています。
交通事故で亡くなった事になってはいますが、実は自殺では?と思わせるような卓也のお母さんの演技です。
お母さんは卓也に「自殺しないでね」と言います。
発光病の彼が死に近づいてからのお姉さんの気持ちが十分すぎるほどにわかっているだろう卓也がせつないです。
これらのセリフもやばいです。
卓也くんのせいで私生きたくなっちゃった
その責任をとってください
だから生きて
僕はこわい
この先生きて
まみずの笑った顔も声も全部忘れて
まみずがいなくなった世界で自分が普通に生きていく自分が怖い
それでいいんだよ
生きて
私が死んだ後の世界がどんな風に続いていくのか
見て聞いて感じて
君の中に生き続ける私に教え続けてください
これがわたしと拓哉くんのさいごの代行だよ
生きていくの
私のかわりに
最後のお願い聞いてくれる?
~
卓也くんてたまにやさしいね
たまには余計だよ
~月光に輝くふたりが映し出されます~
そして
卓也くん、いまどこでこの声をきいていますか?で始まるラスト
かなり感動します。やっぱり北村匠海の演技はすごかった。
どうしてまだ高校生の彼に、こんなに人を温かく穏やかに愛することができるのか不思議で仕方がないです。
しかもその相手は重病で助からないことを知っているのに。
ラストに一緒にジェットコースターに乗ったり、でっかいパフェを一緒に食べたり、遊園地で手をつないでぐるぐるしたり、あのシーンがあって良かったです。
あのシーンに「希望」を感じることができました。
卓也と初めて会った頃のまみずは死の恐怖をたった一人で抱えていたことでしょう。しかも病院に缶詰めで外に出られない状況では救いがないです。
でも、卓也がまみずの願望を代行してその楽しさを伝えてくれるたびに明るい光が見えてきたのでは?明るい光の影に死も感じていたはず。
卓也の明るさがいつのまにやら、まずみに死の恐怖よりも自分がいなくなったたあとの卓也を心配してしあわせを願うほどの穏やかで愛情深い気持ちにさせたんでしょう。
心の奥から湧いてきた暖かい気持ちのおかげで、まずみは生きることに前向きになっていけたのではないかと思います。
「キミスイ」で涙を流した方は、きっとこの「キミツキ」でも泣かされてしまうことでしょう。
でも、そこで流れてくる主題歌「セカオワ」の”蜜の月-for the film-”がやさしく癒やしてくれますからご安心を!
役者北村匠海への感想
どうして北村匠海は、あんなに静かに情熱を秘めた愛情の表現が上手なんだろうか?「君の膵臓を食べたい」でも何度も泣かされました。
こんなに、何度も愛する人を失う役を演じて大丈夫だろうか?疑似体験にしてはつらすぎる気がします。
北村匠海をメディアで見るたびそっと「死なないでね」とささやいてしまうほど。
がんばって生きてすてきな俳優さんになってください。っていうかもうすっかりすてきな俳優さんですが…。
ついでに「キミスイ」のこともちらっと書いておきます。
「君の膵臓を食べたい」
高校の同級生・山内桜良(浜辺美波)がひそかにつづる闘病日記「共病文庫」を偶然見つけた僕(北村匠海)は、彼女が膵臓(すいぞう)の病気で余命わずかなことを知り、一緒に過ごすようになる。
彼女の言葉をきっかけに母校の教師となった僕(小栗旬)は、桜良が亡くなってから12年後、教え子と会話をしていた際に、桜良と過ごした数か月を思い出す。
一方、結婚を控えた桜良の親友・恭子(北川景子)も、桜良との日々を思い返し……。
住野よるの小説を映画化。膵臓(すいぞう)の病を患う高校生と同級生の“僕”の交流を、現在と過去の時間軸を交差させて描く。
『エイプリルフールズ』などの浜辺美波と『あやしい彼女』などの北村匠海が主演を務め、現在の僕を小栗旬、ヒロインの親友を北川景子が演じる。
監督は『黒崎くんの言いなりになんてならない』などの月川翔、脚本は『アオハライド』などの吉田智子が担当。
さらに北村匠海くんのことも書いちゃいます。
北村 匠海(きたむら たくみ)情報
1997年11月3日生まれ
2006年ごろ(小学3年生の時)にスカウトされ、スターダストプロモーションに所属します。
100回以上オーディションを受け続け、9歳でCMデビューしました。2008年2・3月にNHK『みんなのうた』で放送された「リスに恋した少年」で歌手デビュー。
そして同年6月公開の『DIVE!!』で映画にも初出演し、池松壮亮が演じる役の幼少期を演じます。
2009年8月テレビドラマ『太陽と海の教室』にて、根岸洋貴(幼少期)役でテレビドラマに初出演です。
2010年夏には俳優ユニットとして始動したEBiDANに所属。
2011年12月にEBiDAN内ユニットのダンスロックバンド・DISH//のメンバーとなり、バンド内ではリーダーでメインボーカルとギターを担当しているそうです。
へぇ~ダンスロックバンドですか?全く知らなかった、でも別に知らなくても良かったかな?
俳優の北村くんを応援したいと思います。趣味はカメラで、17歳のころに父親からプレゼントされたライカのコンパクトフィルムや、PENTAXのSPなどを愛用しています。
憧れの俳優は小栗旬なんだって。『TAJOMARU』で小栗の役の少年時代を演じ、小栗の監督作品『シュアリー・サムデイ』にも出演しています。
また、あの『信長協奏曲』でも共演したりで、自然と目標の俳優さんは小栗旬になったということです。
2017年に公開された映画「君の膵臓をたべたい」で、小栗旬が北村の成人期を演じていましたもんね。
参照元:北村匠海 - Wikipedia
追記:永野芽郁さんについて
この映画の相手役の永野芽郁さんに全く触れていなくてごめんなさい。
すてきな女優さんで「ひるなかの流星」や「帝一の國」で活躍されています。
2018年のNHK連続テレビ小説「半分、青い」でヒロイン(鈴愛)を演じられていますし、知らない方はいないと思い今回は特に触れていません。
また機会があれば書きたいと思っています。ご了承くださいませ。
まとめ
今回は北村匠海と永野芽郁のW主演で制作された「君は月夜に光り輝く」略してキミツキの感想を書いてみました。
細胞の異常によって皮膚が発光するその病気は、死が近づくにつれて光が強くなり、成人するまで生存した者はいない。という「発光病」の女子高校生のまみず。
そのまみずが病院から外出できないために果たせない願いを代行で実行してその感想を聞かせることでまみずがいつも感じている死への恐怖をやわらげ、人生の楽しみを与えている卓也のお話です。
「キミスイ」に続いて、本来の「人」というのは穏やかな佇まいで相手を深く思いやり、相手を認めて生きていくのが正しいのだろうという感触を味わえた作品です。
「キミスイ」で感動した方にはおすすめの作品です。機会があったらぜひご覧になってみてください。
関連記事>>
最後までお読みいただき、ありがとうございます。では、またです。
☆ランキングに参加しています☆