sannigoのアラ還日記

アラ還女sannigo(さんご)の穏やかな毎日を記録しています。

2022年中秋の名月はいつ、秋の七草も飾って華やかなお月見を。

🕖2020/09/30    🔄2022/08/30

こんにちはsannigo(さんご)です。いつもありがとうございます。

月日の経つのは早いもので暑い!暑い!と汗をかきまくっていた8月も、あと数日で9月です。

 

まだまだ残暑が続き暑い日を過ごすものと思っていたら、急に蝉の声が控えめになり夜の訪れが早くなってきました。夕方には鈴虫やコオロギなどの虫たちがすだき始めて、そろそろ食欲の秋が近づいて来たかと喜ぶ腹囲100cmの私。

 

ちなみに”すだく”って言葉を最近知りました。”すだく”とは虫が群れをなして集まりにぎやかに鳴くことをいうようです。

 

秋といえば『食欲』『読書』『行楽』『スポーツ』まだまだありそうですが、やはり風流な「中秋の名月」が一番日本人らしいかもです。

 

今年の中秋の名月は9月10日(土)、「お月見」で月を愛でて、月見団子で食欲を満たし素敵な夜を過ごしましょう。いやいや、月の神様を招く依り代(よりしろ)のススキだって飾らナイト!(笑)

 

さて今年の中秋の名月は、うさぎが餅つきしている姿を眺められるでしょうか?今回は中秋の名月について深堀りしていきます。

 

すすきの穂が風に揺られ空にはぽっかり満月が浮かんでいる様子[写真AC]

 

 

 

中秋の名月とは

 

2022年は9月10日(土)が「中秋の名月」になります。中秋(ちゅうしゅう)の名月とは、旧暦8月十五夜にお月見をするならわしのことです。

 

昔の農業を中心とした日本では、月の満ち欠けと太陽の動きを基に造られた太陰太陽暦(旧暦)を暮らしに旧暦を生かしていました。

 

旧暦では7月~9月が秋で、そのまん中の日8月15日を「中秋」と呼んでいたので、その晩に上がる月のことを「中秋の月」といっていたそうです。

 

「中秋の名月」の名月は、秋になり徐々に空も高くなり、秋晴れが続くと空気も冷たくなって月もきれいに見えることからよばれるようになったのでは?

 

旧暦と新暦には1ヶ月~2月ヶ月のズレがあるため、2020年の10月だったり、今年の9月だったりとだいぶ時期がちがう気がします。

 

「お月見」は、平安時代に中国から遣唐使によって伝えられた「望月」という月を見る催しが平安貴族に広まり、望月の宴が催されるようになったとか。

 

奈良・平安朝の宮廷では、十三夜の「月祀り」に、この「望月の宴」が加わり二つの月見が催されるようになり、種々の供物を供えて名月を愛で、月見酒を酌みながら詩歌管弦、舞楽、歌合わせなどを行い、広大な池泉に船を浮かべて月見をするとか、洗練された風雅な遊びとなっていったようです。

 

江戸時代前半の農村では、十五夜の夜に「芋煮」を食べる風習があったそうで、風雅な貴族の遊び「観月の宴」が、この農村の収穫祭と結びつき、江戸時代後期には一般庶民が『豊かな実り』の象徴としてお供え物をし十五夜を眺めることで感謝や祈りを捧げるようになったのが「お月見」の始まりだといわれています。

 

その後、月が出る前に空が明るくなる「月日(つきしろ)」は、仏達の御来迎だと考えられるようになったようで、十五夜から日が経つにつれて少しずつ欠けてゆく月を神聖視し、次第に遅くなる月の出を、十六夜は「いざよい」、十七夜は「立待(たちまち)、十八夜は「居待(いまち)」、十九夜は「寝待(ねまち)」などと呼び、ひたすら月を待つしきたりが生まれたそうです。

 

こうしてみると、日本人は古来から月や自然と心を通わせ合いながら、月見酒などの酒を楽しんできたと言えそうです。

 

筆者にとっては「月見」=月見団子となりがちですが、それは食欲旺盛なアラ還世代のため。ということで、月見団子も深堀りしたいと思います。

 

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十五夜のお供え物といえば旬の果物や野菜など

 

十五夜のお供えものといえば、なんてたって一番は月見団子。そして秋らしいススキ。

さらに、ぶどうや栗、りんご、梨、柿、枝豆、かぼちゃ、芋などの秋ならではの旬の果物や野菜などが最適のようです。

 

収穫したての野菜や果物をお供えして、それらの恵みに感謝して後においしくいただくということです。

 

なぜって、十五夜のお月見には、古来から収穫祭の意味も含まれているってことですから。

 

ススキ

 

本来、月の神様の依り代は稲穂なのですが、お月見の時期には稲穂がなかったため、稲穂に似たススキをお供えするようになったそうです。

 

ススキには魔除けの力があると信じられてきたこともあり、今でのお月見に供えたススキを軒先に吊るすことで一年間病気をしないという言い伝えが残る地域もあるようです。

 

 

お月見だんご

 

月が見える場所に「月見団子」「秋の果物」「芋類」などをお供えします[写真AC]

 

お月見の供物としての「月見団子」は、丸く満ちる月(満月)を丸いだんごで表現しているといわれています。

 

他には里芋を模したものという説もあるようです。この旧暦の8月15日頃の「中秋」はちょうどお芋の収穫時期になりますからね。

 

稲作が始まるまでは、里芋などの芋類を主食にしていたことから、芋類の収穫が無事に済んだ感謝の気持ちを込めて里芋をお供えしていたころの名残りなのでしょう。

 

団子を「お月見」にお供えするようになったのはやはり江戸時代で、当時は十五夜にはこれからの収穫を祈り、十三夜にはその年の収穫に感謝して、お米の粉で作った団子をお供えしたのが月見団子の始まりといわれています。

 

ちなみに「月見だんご」は、15個のおだんごをピラミッドのように並べて白い紙を敷いてお供えします。

 

ピラミッドのようにお団子を積むのは、団子の先端が霊界に通じると信じられてきたためともいわれています。

 

お供えする場所は、お月さまがよく見える床の間に置くのが良いようです。

 

マンションには床の間なんてないのですが…。という私同様のマンション住いの方は、月が出ている方の窓辺に供えれば良いようです。

 

月に見立てた団子をお供えすることで、月に収穫を感謝してみるなら下記のレシピを参考に「月見団子」を作れます。

 

【月見団子(三方)のレシピ】

 

 

 

《材料(15個分)》

団子粉:100g ※なければ白玉粉でも代用できます。

水:80ml

お湯:適量

冷水:適量

 

《作り方》

①ボウルに団子粉、水を加えよく練ります。

②耳たぶの固さになったら15等分にし丸めます。

③鍋の沸騰したお湯に②を入れ、浮き上がってきてから3分ほど茹でたらお湯を切り、冷水にさらし冷まします。

④水気を切り、白い紙の上にピラミッドのように並べれば完成です。

※お召し上がりのときは、きな粉やあんこなどお好きなトッピングでお楽しみください。

 

ちなみに、静岡県の月見団子は『へそもち』という、まんまるの団子の中心を指でグイっと押した形の「へそ」のある団子なのですが、ご存知でしょうか?

 

だんごの中央を指で押した静岡の月見団子はこんな感じです

 

もちろん地元民の私が幼少期から食してきた月見団子も、この『へそもち』です。

 

『へそもち』の由来は諸説あるようですが、徳川家康の幼少時代に「元気に育つように」と中央にへそをつけて、そこにあんこを乗せてた食べやすくしたのが始まりとする説が有名なようです。

 

人質として駿河国にやってきた家康を気遣ってできた『へそもち』ですが、一度作ってみませんか?

 

【へそもちのレシピ】

 

《材料(15個分)》

団子粉:100g ※なければ上新粉でも作れます

水:80ml

お湯:適量

冷水:適量

 

《作り方》

①ボウルに団子粉、水を加えよく練ります。

②耳たぶの固さになったら15等分にして丸め、親指で真ん中を押しへそをつけ、へそもちを形成していきます。

③鍋の沸騰したお湯に②を入れ、浮き上がってきてから2分ほど茹でたらお湯を切り、冷水にさらし冷まします。

④水気を切り、お皿に盛り付けます。あんこをおへそに乗せてお召し上がりください。

 

他のお供え物

 

月見団子以外の枝豆や栗、果物などの秋の収穫物の他にも、水・新米で醸したお酒などもお供えします。

 

もちろんお供え物は、お月見が終わったらおいしくいただきましょう。お供え物を体に取り入れることで、健康や幸せを得ることができるという考えがありますから。

 

さらに、秋の七草も飾ればもっと華やかなお月見になりますよね。えっ!秋の七草って?とおっしゃる方はそのままお進みください。

 

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秋の七草とは?

 

近所の公園に咲いていたのは「ハギもどき」らしいです。[スマホで撮影]

 

秋の七草とは、萩(はぎ)、薄(すすき)、桔梗(桔梗)、撫子(なでしこ)、葛(くず)、藤袴(ふじばかま)、女郎花(おみなえし)の七草です。

 

「春の七草」は「七草がゆ」にして食べるなど、”食”を楽しむものですが、「秋の七草」は,、花を”見る”ことを楽しむもののようです。

 

まず誰もがよく知っている「春の七草」とは、7種類の野草・野菜のことで、7種類の野草・野菜が入った”七草がゆ”を1月7日の朝に食べる風習のことです。

 

1月7日は人日(じんじつ)の日という節句の日で、桃の節句や端午の節句と同じ五節句のひとつです。

 

そんな”七草がゆ”でよく知られる「七草」ですが、元々の「七草」とは秋の七草のことを指していたとのこと、小正月1月15日のものは「七種」と書いたようです。

 

この七種も「ななくさ」と読み、一般には7日正月のものを七草と書きます。現在では元々の意味が失われて、風習だけが形式として残ったようです。

 

奈良時代の歌人・山上憶良(やまのうえおくら)が、万葉集で選定したのが「秋の七草」です。その秋の七草がこちらです。

 

萩(はぎ)、薄(すすき)、桔梗(桔梗)、撫子(なでしこ)、葛(くず)、藤袴(ふじばかま)、女郎花(おみなえし)

 

これらの植物が入っているのがこの歌です。

 

「秋の野に 咲きたる花を
指折り(およびをり)
かき数ふれば
七草(ななくさ)の花
萩の花 尾花葛花 撫子の花
女郎花 また藤袴
朝貌(あさがお)の花」

※朝貌は朝顔でなく桔梗という説が有力です。

 

ちなみに「秋の七草」はこうして覚えると良いみたいですよ。

 

【「秋の七草」の覚え方】

 

☆大きな袴(はかま)履く

(お お き な はかま は く)

女郎花 尾花(すすき) 桔梗 撫子 藤袴 萩 くず

参照元:hana300.com

 

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最後に

 

今年2022年の「中秋の名月」は、9月10日(土)です。

 

中秋の名月にお供えする「お月見だんご」や「秋の果物など」に加えて「秋の七草」も飾って華やかな「お月見」を過ごしましょう。という気持ちで書いてきました。

 

朝晩の気温も下ってきて過ごしやすく、ゆっくりとよく眠れることが何よりうれしいと感じる秋の到来です。

 

趣味のウォーキング中にもあちらこちらで「秋の七草」のすすきや桔梗を見かけたり、柿やぶどうが庭先で見事に実っているお宅をうらやましく思いながら眺めたりもしています。

 

最近はすごく感動するようなニュースが流れることも少なく、メンタルが落ちている方も多いかもしれません。

 

せっかく日本に住んでいるのですから、「お月見」という風流な行事に合わせて、月見団子を作ったり、散歩中にススキを調達したり、旬の野菜や果物を購入したり、おいしいお酒を探してみたりとゆったりとした気分で準備をはじめてみませんか?

 

最後までお読みいただき、ありがとうございます。では、またです。