sannigoのアラ還日記

アラ還女sannigo(さんご)の穏やかな毎日を記録しています。

徳川家康ゆかりの食べ物『折戸なす』に『光明の勝栗』『朝比奈ちまき』までも復活

こんにちはsannigo(さんご)です。いつもありがとうございます。

明日20日は「秋の土用の入り」だそうです。お昼間も寒く感じる今日このごろですが体調は崩されていませんか?

 

あと10日もすれば11月に突入、7日には早くも「立冬」を迎えます。冬の備えを万全に!年末・年始も近いぞと感じる時期になってきます。

 

が、そんな季節のことはさておいて、大河ドラマ『どうする家康』来年の放送を知ってからというもの戦国時代の魅力にすっかりやられてしまったアラ還の私。

 

今年も例年以上に暑かった今年の夏でしたが、『徳川家康公ゆかりの地』を熱中症にも負けず、吹き出す汗にも負けず必死で巡り歩いてきました。

 

もちろん、こんなに涼しくお散歩にピッタリの季節になったので、天気の良い週末は喜んで家康ゆかりの地を少しずつ巡っています。

 

今回は、まだ『どうする家康』放送前というのに、あっちこっちでかなり盛り上がっている徳川家康ゆかりの食べ物のお話です。

 

まずは、あの”初夢に見ると縁起が良い”とされる有名なことわざ「一富士・二鷹・三なすび」から、家康の大好物とされる『折戸なす』の復活のはなしから始めましょう。

 

青空に映える浜松城天守閣と天守門[写真AC]

 

 

《家康の大好物「折戸なす」》

 

以前、このブログにも掲載した『初夢に見ると縁起が良い』とされる有名なことわざ「一富士・二鷹・三なすび」。

 

これまでの人生ではまだ初夢に現れてくれない3つですが、これらはすべて家康が好きだったものといわれています。

 

そして、この”三なすび”のなすこそが、世界遺産の富士山が見える”三保の松原”あたりで栽培される「折戸なす」だったようで、徳川家康の大好物としてよく知られています。

 

ただ、家康公が食しただろう当時の折戸なすは、現在のものよりもサイズがもっと小さかったそうで、江戸時代には高値で取引されていたといいます。

 

明治時代に栽培が途絶えてしまったようですが、2005年から地元の清水区の三保・折戸地区の農家やJAしみずなどが、国の研究機関で保存されていた種を譲り受け協力して栽培を再開したとニュースになっていました。

 

その復活した折戸なすの初物を、現在は研究会の生産者9戸が作り今年も静岡市駿河区の久能山東照宮に奉納したそうです。

 

収穫は6〜7月頃で最盛期だったようですが、ただでさえ夏野菜は高くてなかなか口にできなかった今年の夏でしたから食べられませんでした。が、折戸なすも普通のなす同様に、厚く切って天ぷらにして食べるのがおすすめだそうです。

 

ちなみに、久能山東照宮といえば、徳川家康公をご祭神としておまつりする全国東照宮の創祀です。

 

家康は生前から家臣に対して自分の死後について「遺体は駿河国の久能山に葬り、江戸の増上寺で葬儀を行い、三河国の大樹寺に位牌を納め、一周忌が過ぎて後、下野の日光山に小堂を建てて勧請せよ、八州の鎮守になろう」と遺言を残していたそうです。

 

この遺言によって御遺骸を久能山に埋葬し、この地に2代将軍秀忠公の命により久能山東照宮が創建されました。

 

現在久能山東照宮をお参りするなら、やはり静岡鉄道の日本平ロープウェイを利用するのが楽ちんです。東名静岡ICから車で約40分の日本平山頂から約5分間の空の旅が楽しめます。

 

体力に自信のある方なら、久能山下行きのバスで「久野山下」のバス停で下車後、「いちちごくろうさん」といわれる1,159段の階段を汗を拭きながら、久能山東照宮までがんばってみるのも良いかも!?

 

関連記事>>

浜松の犀ヶ崖古戦場(犀ヶ崖資料館)は観覧無料 三方ヶ原の戦いで大敗した家康が偲べます - sannigoのアラ還日記

 

江戸幕府に毎年献上されていた「光明の勝栗」

 

今度は、浜松は天竜の話題で、江戸幕府に毎年献上されていた徳川家康ゆかりの食べ物「光明の勝栗」の復活のお話です。

 

徳川軍と武田軍との光明山(天竜区)での戦いの最中、徳川軍に加勢した光明の農民が地元で採れた「搗栗(かちぐり)」を徳川家康に献上したところ「光明搗栗は功名勝栗なり」ととても喜んだそうです。

 

地元の人たちはこれ以降、そんなに喜んでもらえるならと、将軍家に「光明の勝栗」を毎年献上していたとか。

 

この光明の勝栗を、およそ150年ぶりに復活させた「光明勝栗保存会」のお二人に聞いたお話が「広報浜松2022・10」に載っていました。

 

勝栗は、昔から保存食として利用されていて、勝ちに導く縁起のいい食べものとして、線状に持っていく人が多かったようです。

地元では、幕末まで江戸の将軍家に毎年献上していましたが、明治維新以降は、それかなわなくもなり、勝栗を作る風習も途絶えてしまっていました。

数年前、知人から「久能山東照宮で毎年2月に執り行われる御具足祭(おんぐそうさい)もお供え物のひとつに勝栗がある。光明の勝栗を再現して奉納したらどうか」と提案されたことをきっかけに再現に挑んでみることにしました。

しかし、150年もの間、途絶えていたものを再現するのは苦労の連続でした。作り方はとてもシンプルですが、作業はとても大変で、東照宮に奉納できたときは、素直にうれしかったですね。

縁起物ということで、高校受験を控える地元の中学3年生に、勝栗をお守り袋に入れて渡すこともできました。生徒の喜んでくれる姿は作る励みになります。

栗の収穫量によって生産に不安定な部分もありますが、これからも、地域の伝承を残していくために、作り続けていきたいと思います。

 

 

 

《朝比奈ちまき》

 

朝比奈ちまきとは、ツバキの木を燃やした灰の灰汁(あく)にもち米を浸して作るちまきで、徳川家康に献上された「朝比奈ちまき」が、来年のNHK大河ドラマ「どうする家康」にちなんで注目を集めているそうです。

 

300年近く忘れられていた藤枝市岡部町の朝比奈ちまきの復元は、元中学校教員の郷土史家の方が、1993年に地元の朝比奈家に伝わる古文書を読み解いてレシピを見つけたのがきっかけになったようです。

 

藤枝市は、古くは室町時代には今川氏が一時葉梨に館を構えたといわれ、また戦国時代には田中城を中心に今川氏、竹田氏、徳川氏の政権争いの舞台ともなりました。

 

その戦国時代に、今川の家臣だった朝比奈家が、戦場の糧食に用いた古文書にあったレシピを基に、もち米をツバキの灰汁に一晩浸して蒸して復元したのが朝比奈ちまきです。

 

藤枝市郷土博物館によると、朝比奈家は今川、武田両家に仕えた後に帰農しています。縁起物として伝え聞いた徳川家康が、家臣の彦坂九兵衛を通してこの朝比奈ちまきを献上させたといわれます。

 

なぜツバキの灰汁?と思われますよね。ツバキの灰汁は防腐剤の効果があるとされていますし、悪魔を取り込んだツバキの木を戦(いくさ)の際に焼き、その灰を用いたところ「元気百倍、合戦に大勝した」と伝わる伝承からのようです。

 

完成は2008年5月。材料はもち米とツバキの灰汁のみで、見た目はやや黄色い餅のようだそうです。

 

その後、保存会を立ち上げ、小学校での体験会や、高校受験前の合格祈願の験担ぎイベントなどとさまざまな企画を展開したりと、現在は20人で地元を盛り上げているそうです。

 

大河ドラマ『どうする家康』放送を追い風に、朝比奈ちまきが全国に知られる日も近いかもしれません。

 

関連記事>>

『浜松家康の散歩道』を歩けば触れられる徳川家康の魅力 - sannigoのアラ還日記

 

\これ読んでおいたら余計に楽しめるかも/

NHK大河ドラマ歴史ハンドブック どうする家康: 徳川家康と家臣団たちの時代

 

まとめ

 

今回は、家康公ゆかりの地である静岡県の駿河では「折戸なす」、浜松の天竜では「光明の勝栗」藤枝では「朝比奈ちまき」が復活しているというお話です。

 

大河ドラマ『どうする家康』の放送をきっかけに、ぜひ知名度を上げ製品化してくれることを祈っている地元民の記事になります。

 

健康オタクで食べ物にも気を使っていたことで知られる徳川家康も、生前献上してもらっていた「折戸なす」に「光明の勝栗」「朝比奈ちまき」が地元で復活していることを知れば、大いに喜ばれるのではないでしょうか。

 

健康に良いですし、縁起物だしってことで、欲深い私はぜひ一度食してみたい欲望がモリモリと盛り上がっています。来年放送の「どうする家康」のドラマ館で購入できるように、製品化してくれることを心待ちにしています。

 

だってドラマ館だって入場料は有料ですし、ドラマの放送が終わってもそのまま営業を希望されている地元の方も多いと聞きますから、地元での経済効果を持続するためにもとても良いことのように思えます。

 

もちろん一般市民のご近所さんとしても、ドラマ館があれば浜松城公園での散歩も今より一層楽しみに。さらに、家康公の好物を食べられる機会も増えるってことでウインウインってやつではないでしょうか。

 

こうして「どうなる家康」という大河ドラマを見る前から、家康ゆかりの地に住んでいるというご縁だけで幼少時代勉強したこともない『戦国時代』に興味を持つことができ地元のいろんなことを知る機会ができたことをアラ還世代の筆者は非常に喜んでいます。

 

ちなみに、大河ドラマ館のプレオープンが来年の1月22日、3月18日にはグランドオープンすることが発表されました。パチパチ!オープンチケットの前売りは一昨日の17日から始まっているようです。遠鉄ストアか浜松城で買わなくちゃ!です。なんと同居人は年間パスポートに決めてるようですが・・・。

 

ということで、今回はおしまい。最後までお読みいただきありがとうございます。
では、またです。